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  • 2017/03/30 「フランク三浦」の商標登録の確定

 2016年5月24日に「フランク・三浦」の商標の有効性の争いに対する知財高裁判決をお知らせしましたが、この知財高裁判決が確定しました。
 知財高裁は「フランク・三浦」の無効審決に対し、商標登録を認めるとした判決をだしたが、最高裁第一小法廷が、これを追認する判決が出され、「フランク・三浦」は登録が維持されることとなりました。
 知財高裁では、「外観で明確に区別できる。」、「三浦の時計が4千円〜6千円程度であること。」も考慮し、「多くが100万円を超える高級腕時計と混同するとは到底考えられない。」とし、特許庁の無効の処分を取り消しました。
 したがって、パロディ商標の判断例として、興味深い判決となりました。


  • 2017/03/07 色彩の商標が認められる

 朝日新聞の平成29年3月2日夕刊に「あの色彩の商標登録」と題し、特許庁が平成29年3月1日付でトンボ鉛筆とセブンイレブン・ジャパンが出願していた「色彩」の商標登録を認めたと発表した。色彩の登録を認められるのは初めてで、平成27年4月に商標登録の対象を拡大してから審査中であった。

 登録が認められたのは、トンボ鉛筆が、消しゴム「MONO」のケースに付している色彩、セブンイレブン・ジャパンがコンビニの看板などに使用している色彩で、共に長期間(トンボ鉛筆では50年、セブンイレブン・ジャパンでは30年)で、共に示した色彩を使用している。

 特許庁は、平成27年4月、商標登録対象を拡大し、文字や図形のみならず、「音」や「動く商標」も登録できるようになったが、今まで色彩の出願の登録を認めていなかった。

 それは、色だけで商品やサービスの識別性が難しいことに加えて、第三者に対する「色彩」の使用制限となることから、簡単には認められないと考えていたため、特許庁もなかなか許可しなかった。

 しかし、特許庁は今回の2件について、複数の色の使用、長く使用され、認知度が高いことから、商標登録できると判断した。

 単色で出願している企業も多く、今後も認めないわけではないが、例外的なケースに限られるとしている。

     
     
   
MONO 消しゴム   セブンイレブン

MONO消しゴムとセブンの看板、色彩で初の商標登録 朝日新聞DIGITAL


  • 2016/09/14 鏡餅の包装材 特許侵害か?

 朝日新聞の平成28年8月26日朝刊によりますと、鏡餅の上に橙などを模した飾りを固定して成る鏡餅セットの特許を巡り、凸版印刷と越後製菓が争っています。

 越後製菓の製造商品は、新聞に掲載されていて、この商品が特許第5625474号の技術的範囲に属するのかが問題となっています。

 凸版印刷の特許は、鏡餅形パックと、それが載る備え台と、備え台に立設の背板と、この背板に支えられる支持腕部と支持腕部により保持される橙模型とより構成される鏡餅セットにあります。

 これに対し、越後製菓の製造商品(イ号製品)を新聞によりしか知ることが出来ませんが、橙飾りの保持に相違点があるように見えます。

 即ち、凸版印刷の特許では、背板に支えられる支持腕部により、係り部を受部に入れて橙模型を保持するのに対し、越後製菓では、橙飾りを収納できる橙収納空間と、鏡餅を外嵌する空間を形成したプラスチックカバーにより、橙飾りを橙収納空間に収納するようにして保持されています。

 このように、越後製菓の製品は、特許の技術的範囲にない構造が見つけられ、得られる効果も「自社製品のカバーは飾りの固定のためでなく、保護や店頭でのいたずら防止が目的」とする反論理由もあるのではと思われます。

 今後、事件が進展すれば、技術的範囲も明らかになると考えます。

 

凸版印刷、越後製菓を提訴 鏡餅包装材の特許めぐり 朝日新聞DIGITAL

 


 

  • 2016/08/26 ノンアルコールビール特許訴訟が和解

 朝日新聞の平成28年7月21日朝刊によりますと、ノンアルコールビール(オールフリー)の特許を持つサントリーホールディングスが、アサヒビールの「ドライゼロ」が特許権を侵害するとして、平成27年1月に製造と販売の差し止めを求める訴訟を東京地裁に起こし、アサヒは既存の製品から容易に作れるもので特許は無効と争ってきた。

 平成27年10月の一審判決は、「特許が既に知られた公知文献等から「容易に発明できた」として、特許は無効にされるべきだ」としてサントリーの訴えを棄却している。サントリーは控訴していたが、知財高裁が和解を勧めて、両社はこれに乗り、裁判は終結した。

 和解の内容は、明らかにされないのが通常で、サントリー側が訴えを取り下げ、アサヒ側が無効審判を取り下げが行われた。

 この和解で、アサヒに特許使用料が発生するか否かなど具体的内容は開示されないが、前審の地裁で特許の無効が認められているから、使用料の取り決めが無かったかと推察される。  この和解からは、販売の主戦場は市場に移ることになり、今年の暑い夏に飲まれるノンアルコール販売はヒートアップこの上もありません。  

ノンアル訴訟、サントリーとアサヒ和解 ドライ販売継続 朝日新聞DIGITAL

 


 

  • 2016/05/24 フランク・三浦

 時計も高級なものは100万円以上し、なかなか庶民には手の届くものではないため、私など気にも止めませんでした。
 しかし、商標の審決取消訴訟が朝日新聞(4月13日の朝刊)に載ったため、その時計はどんなのか見る羽目となったしだいです。その時計とは、スイスの高級時計の「フランク・ミュラー」とのこと。何百万円もする値段が付いています。
 これに対し、パロディー時計を販売する大阪市の会社(以下「三浦」と称する。)が時計を指定商品として、「フランク三浦」なる商標登録出願をして商標登録第5517482号として登録を得ました。
 これに対し、高級時計販売者側(以下、「ミュラー」と称する。)は、商標権者(三浦)が「フランク・ミュラー」のパロディー商品であることを認識しながら、商標登録を行い、実際に本件商標を使用して、その時計を模した「時計」を販売していることから、商標法第4条第1項第19号に該当するとの請求を行ないました。そこで、特許庁はミュラー側の主張を認め、商標権を無効にしました。
 しかし、商標権者の「三浦」は、その審決を不服として東京高裁に出訴し、無効審決の取消を求めたところ、判決が12日にありました。
 それによりますと、裁判長は「イメージや外見が大きく違う」とし、特許庁の無効審決を取り消すとの判決を言い渡しました。その理由として、特許庁がミュラーの信用の「ただ乗り」として、登録を取り消した審決に対し、「呼称は似ているが、外観で明確に区別できる」と指摘する一方、ミュラー側の「多くが100万円を超える高級時計と三浦側の「4000円から6000円程の低価格時計とを混同するとは到底考えられない。」と述べられています。
 パロディー商標は、その原型となった商標を連想させる程度のものであっても、原型となった商標と類似しない商標を用い、且つ使用時に原型となった商標との混同が生じなければ、商標法第4条第1項第19号に該当することはないと考えても良いです。

 


 

  • 2016/03/30 知的財産権の国際化

 近年、国際的な商品の流通やサービスの提供の拡大に伴い、商標、意匠及び特許が各国に出願され、登録されている。
 商品やサービスが国を跨いで国際的に流通するのに対して、知的財産法は、属地主義の原則から各国に出願し登録する制度を採用するため、出願人は各国に同様な手続を行わなければならず、煩雑極まりない手続が負担となっていた。
 そこで、複数国への一括出願及び管理を可能とする制度が設けられ、我国は、1978年に特許協力条約(PCT)に加盟し、2000年に商標の国際登録制度(マドリッド協定議定書)に加盟し、2015年に意匠の国際登録制度(ハーグ協定)に加盟した。
 PCT出願制度は、審査段階での出願人と各国特許庁との重複作業の解消を図るために、各国特許庁の実体審査の前に、新規性、進歩性(特許性)の判断資料を国際調査機関にて作成し、各国の国内段階の資料とし、審査の便宜を図ろうとするもので、審査の前提条件を統一するものであるから、商標や意匠の国際登録制度とは性格を異にしている。
 このような制度を利用すれば、世界各国において、安価かつ迅速に同一の保護対象について権利を取得することが可能となる。そこで、まず商標の国際登録制度(マドリッド制度)の概要を説明し、次に意匠の国際登録制度(ハーグ協定)の概要を説明し、最後に特許のPCT出願制度の概要を説明する。
○商標の国際登録制度(マドリッド制度)について
目的・・・海外での商標管理支援
 マドリッド制度では、締約国への一括出願・管理を可能にすることで、トータルコストや手続負担の軽減に寄与する。

マドリッド制度の骨子
・商標について複数国への一括出願を可能とする国際出願及び登録の手続を定めた制度
・本国官庁を通じた国際出願(基礎出願又は登録が必要)
・国際登録は国際登録日より5年間は基礎出願又は登録に従属(セントラルアタック制度)
・指定国において保護が認められるか否かの判断は、各指定国官庁が行う
・国際登録の変更や更新等は、国際事務局により一元的に管理

手続の概要 (次頁のフローを参照)
・本国官庁による審査
 出願人により、基礎出願又は登録に基づいて日本国特許庁(本国官庁)に国際出願(願書:MM2)がされると、日本国特許庁は、願書の様式、出願人の適格、基礎商標と同一性、指定商品・役務の範囲をそれぞれ審査し、不備がなければ、国際事務局(WIPO)へ国際出願を送付する。なお、締約国の指定は、出願時だけでなく、後述する国際登録後にもする(事後指定)ことができる。

・国際事務局による審査
 国際事務局は、指定商品(役務)の審査、分類審査を行い、出願人による基本手数料等の納付を確認すると、本国官庁が国際出願を受理した日を国際登録の日として国際登録する。
 国際事務局は、国際登録簿への記録、国際登録証の出願人への送付、本国官庁への通知、指定国官庁への通報を行い、国際登録の情報を公報に掲載する。

・指定国官庁における審査
 指定官庁は、国際出願は、指定国の国内法に基づき国内出願として審査され、審査の結果、登録要件を満たさない場合には、暫定拒絶通報を発する(通報期間内)。
 暫定拒絶通報に対しては、出願人は現地代理人を介して拒絶理由に対して反論等をし、登録に努めることができる。
 指定官庁は、国際出願が登録要件を満たしている場合や、暫定拒絶通報を撤回した場合、保護認容声明を国際事務局に送付する。
 各指定国官庁における審査の状況は、国際事務局へ送付され、国際登録簿に記録される。


○意匠の国際登録制度について
目的・・・海外での意匠権の管理支援
 国際意匠登録制度では、締約国への一括出願・管理を可能とすることで、トータルコストや手続負担の軽減に寄与する。

意匠の国際制度の骨子
・意匠について複数国への一括出願を可能とする国際出願及び登録の手続を定めた制度
・複数国における意匠権の一元的管理を国際事務局により行う
・指定国において保護が認められるか否かの判断は、各指定国官庁が行う
・国際登録の変更や継続年金の支払は、国際事務局により一元的に管理

手続の概要(次頁のフローを参照)
・本国官庁による審査
 出願人により、日本国特許庁(本国官庁)に国際出願(願書:DM/1)がされると(国際事務局に直接行うことも可)、日本国特許庁は、願書の様式、図面の添付があるか審査し、不備がなければ、国際事務局(WIPO)へ国際出願を送付する。なお、締約国の指定は、出願時のみ可能で、国際登録後に行う(事後指定)ことはできない。

・国際事務局による審査
 国際事務局は、方式審査を行い、出願人による基本手数料等の納付を確認すると、本国官庁が国際出願を受理した日を国際登録の日として国際登録する。
 国際事務局は、国際登録簿への記録、国際登録証の出願人への送付、本国官庁への通知、指定国官庁への通報を行い(指定通報)、国際登録の情報を公表する(国際公表)。

・指定官庁における審査
 指定官庁は、国際出願は、指定国の国内法に基づき国内出願として審査され、審査の結果、登録要件を満たさない場合には、拒絶通報を発する(通報期間内)。
 拒絶通報に対しては、出願人は現地代理人を介して拒絶理由に対して反論等をし、登録に努めることができる。
 指定官庁は、国際出願が登録要件を満たしている場合や、暫定拒絶通報を撤回した場合、保護認容声明を国際事務局に送付する。
 各指定国官庁における審査の状況は、国際事務局へ送付され、国際登録簿に記録される。

図2

○特許の国際出願(PCT国際出願制度について)
目的・・・外国特許出願時の重複作業の軽減
 国際出願の方式の統一を図り、出願時における手続の重複を軽減する。

PCT制度の骨子
・出願日を確保しつつ、翻訳文提出期間の延長を図る。
・各指定国に移行前に特許性を判断し出願人と各指定官庁で共有する。

手続の概要(次頁のフローを参照)
国際段階について
・管轄受理官庁への国際出願
 出願人により国際出願がなされると、受理官庁は、出願書類の方式審査をした後、国際出願日を認定し、国際事務局及び国際調査機関に出願書類(願書、明細書、請求の範囲、要約、図面)を送付する。なお、優先権の主張期限は基礎出願日より12ヶ月以内である。

・国際調査機関による国際調査
 国際調査機関は、出願書類を受領すると国際調査を行い、(1) 先行技術文献等を列記した国際調査報告及び(2) 特許性(新規性、進歩性等)の見解を記載した国際調査見解書を作成し、出願人と国際事務局に送付する。

・国際調査及び国際調査見解書に対する出願人の対応
 出願人は、否定的な国際調査見解書に対して、請求の範囲について1回に限り補正(条約19条)することができる。また、後述する国際予備審査を請求することもできる。

・国際公開
 国際事務局は、優先日から18ヵ月後に、国際出願の情報を公開する。

・国際予備審査
 出願人は、国際予備審査の請求にあたり国際調査見解書に対する答弁書及び明細書等について回数制限のない補正が可能である(条約:34条)。国際予備審査機関は、出願人から国際予備審査を請求されると、提出された書類を考慮して国際予備審査報告を作成する。

国内段階について
・各指定官庁における審査
 出願人は、優先日から30ヶ月までに、現地代理人を選任し、現地代理人を介して各指定官庁に対し国内書面及び翻訳文の提出、手数料の納付を行い国内移行する。  



 

  • 2015/01/18

昨年は、今世紀最大の発明と云われる青色発光ダイオードの発明に対して、ノーベル賞が授与されました。3原色がそろったことで、映像機器の分野などで、新しい産業が芽生えています。

本年も新しい発明が世に出ることを望みたいです。

正月の2日3日は箱根駅伝の大会が開かれて、各大学の選手の走りに一挙一動に目が釘付けになり、応援をそして勝利と落胆が混じり合い、最後にすがすがしい気分を与えてもらった箱根駅伝であったと感謝しています。

この箱根駅伝の伴走車としてトヨタ自動車が製造の水素で走る燃料電池車「ミライ」が走っている映像が映し出されていて、見られたかと思います。

この「ミライ」に係る保有する特許が世界で5680件と聞いています。

この特許をトヨタ自動車では、水素で走る燃料電池車の服夕を促すために、競合会社に無償で提供すると発表がなされいます。

なかなか、太っ腹と思いますが、技術を公開により、世の中に普及してくればトヨタ自動車が、技術の世界標準となり、利益を得ることの狙いもあります。

特許は独占することも大事ですが、公開して技術の普及を図ることにも利益があることをお忘れなく。

本年も知的財産の創出・保護にも努力を惜しみませんので、よろしくお願い申し上げます。


  • 2014/03/19 B級グルメや、音・色も登録商標に 商標法の改正へ!

    ○ 地域と商品名で構成する「地域団体商標」が登録されていますが、登録できる主体が事業協同組合などに限られております。そのため、地元で人気の「B級グルメ」を登録しようとしても、登録主体の関係から、商工会議所やNPO法人が出願登録できず、権利関係の不明確化から、関係のない地域の業者が「ご当地」をうたって模倣品を売ることがあり、混乱を来たしていました。
      今回の改正にて、B級グルメの登録商標化が可能となり、このような混乱を防ぐことができるようになります。

    ○ また、登録される商標の範囲を、「文字」「図形」「記号」等に加えて、新たに「音」や「色彩」も登録できるようになります。「色彩」を例として、トンボ鉛筆の「MONO消しゴム」の特徴である青、白、黒のストライプの色彩、「音」の例として、久光製薬の自社名をCMなどで紹介する音などをあげることができます。

    ○ 改正法律の施行日は、平成27年の春と思われます。


 

  • 2014/02/27 おしらせ

      当特許事務所も平成24年11月に秋葉原駅に近い神田須田町に移転して、早くも1年と2ヶ月程が過ぎました。
     当所の隣にある柳森神社に節分の「豆まき」があり、参拝しますと、境内には神の使いの「おきつねさま」の像だけでなく「おたぬきさま」の像が並んでいました。タヌキは、「他抜き」で出世の象徴とのこと、お参りすれば利益があるとのこと、当所に御出での際にはぜひ参拝をしてお帰り下さいますようお薦めいたします。
     ところで、当所には平成25年8月より、弁理士の勝又弘好が入所されました。横浜国立大学工学部を卒業しており、今まで自動車、複写機、金属加工等の特許出願を手掛けてきています。技術を広く且つ深く精通していて、皆様のお役に立てるものと思っています。




  • 2014/01/08 「オリンピック」等の商標は使用できるか

    一、新年おめでとうございます 

    資料
    資料

    前年には、2020年夏季五輪の東京開催が決まり、祝賀ムードが高まっています。
     最後のプレゼンテーションに用いられた「オ・モ・テ・ナ・シ」の語句も広まり、五輪がすぐそばに来たようです。
     前の東京五輪を見てきた者には、五輪までに東京の町も大きく様変わりするように思われます。
     前の東京五輪の時にも多くの外国の方が来られましたが、今回はその比ではないぐらい訪れ、皆様の町にも、そして貴菓子・パン店にも買いに来られるものと思います。
     日本の菓子・パンは、NHKBSの番組「COOL JAPAN」にも取り上げられ、「世界一おいしい」と評価されています。菓子パンや調理パンなど種類豊富であることが理由でしたが、当然ながら、味も世界のどこよりも引けを取ることがないと思います。
     おいしい菓子・パンを世界の皆様に食べてもらい「COOL」と褒められたいですし、世界に発信してもらいたいです。
     五輪も一生に一度あるか分からないチャンスととらえ、相乗りしようと思うことは、しごく当然のことと思われます。
     しかし、「商業広告」で2020年のオリンピック東京大会を想起させることは、いかなる文言を使用しようとも、便乗公告として、IOC並びにJOCが目を光らせ、取り締るとのことです。その根拠は、著作権法、商標法、不正競争防止法等の法律によるもので、許諾を得ない者は、自由に使用することが出来ないことが定められています。


    二、オリンピックマークとは

    資料一_オリンピックマーク 

     オリンピックマーク、いわゆる五輪マーク(資料一)は、青・黄・黒・緑・赤の五色の輪を重ねて連結した形で、オセアニア、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカの五大陸を意味しています。ピエール・ド・クーベルタンが古代オリンピックの開催地の一つであるデルフォイの祭壇にあった休戦協定を中に刻んだ五輪の紋章に着想を得て製作し、1914年にIOC設立20周年記念式典で発表されました。
     このオリンピックマークは国際オリンピック委員会の許諾を得て商業利用され、無断使用が禁止されています。
     日本での使用許諾は日本オリンピック委員会(JOC)に委ねられておりますので、そこにお尋ねください。ただ許諾は一業種一社となっており、許諾料は町の菓子・パン屋では出せる金額ではないように聞いています。

    三、JOCが示す「便乗公告」となる表現

1、東京オリンピックを応援しています。
2、祝2020年開催
3、祝2020年オリンピック開催記念
4、2020年にはばたく子供たちを応援
5、東京で未来の夢を実現
6、オリンピック開催記念セール
7、2020円キャンペーン
8、祝・夢の祭典
9、祝・東京決定!
10、七年後の選手を応援しています。
11、「東京」と「2020年」の使用
12、がんばれ!ニッポン!

     このような表現例が挙げられていますが、これ以外にも表現が問題となるケースもあると思われます。
     前記表現例は、開催決定時点のことで、一年後、二年後に同じ表現が問題となるかどうかは、なんともいえません。
     しかし、前記した表現例は本当に問題となる表現なのか、あまりにも厳しいのではないのかと、小売業会から、不満が漏れています。
     国を挙げて祝う行事なので、一国民として、一菓子・パン店として、商業広告としてではなく、参加し利用する方策はあるのではと思いますが、JOC側から案を出していただければ、無用な混乱が起きなくなるのではと考えています。

    四、日本オリンピック委員会の所有する商標権


    資料二

     JOCもオリンピック関連の商標権を持っています。当然ながら五輪のマークと日の丸とが結合した商標(資料二)以外にも、気になる「がんばれ!ニッポン!」と称する文字の商標権(資料三)をJOCは有していることです。
     スローガンのような商標ですが、使用にはご注意ください。
     例えば、縦旗に「がんばれ!ニッポン!」と記し、貴社名なり菓子名を入れれば(資料四)、商業公告に用いた便乗公告に間違いなく、JOCから警告を受けることになります。
     当然ながら、商業広告として使用されない、選手なり日本を応援するため「がんばれ!ニッポン!」と称呼したり、記載したりしても、何ら責任を取らされることはないと思います。あくまで、菓子・パンやお店の宣伝でなければ話しは別です。
     また、「がんばれ」をカタカナ、「ニッポン」を漢字に変えて、「ガンバレ!日本!」としても、商標の類似として侵害行為となりますので、ご注意願います。また、菓子・パンに五輪の焼き印を入れることも、著作権ないし商標権を侵害することになり使用ができません。


    資料三

    五、各店での対応

     「オリンピック\OLYMPIC」、「五輪」の文字及び図形の使用は不可能と考えます。また、「がんばれ!ニッポン!」も難しいです。即ち、JOCが提示した「便乗公告」となる表現例中で1、3、6、12は間違いなく使用不可能ですが、その他の文言については、あまりにも厳しいことから緩和されることも、現在では何とも言えない状況です。オリンピックが近づくにつれて、徐々に変わり、使用指針が出されてくるものと思われますが、使用には細心の注意がトラブルを避けることになると考えています。
     しかしオリンピックが、国を挙げての行事なので、菓子・パン業界も参加できる方策があれば、良いと思うしだいです。


    資料四

    http://www.joc.or.jp/about/marketing/ JOC


  • 2013/04/09 日中韓3ヶ国のFTA(自由貿易協定)において、知的財産の保護における中国の反発

     3月29日の朝日新聞によりますと、日本、中国、韓国が自由貿易協定(FTA)を結ぶための第1回交渉会合が28日に終わったことが報じられております。
     会合で関税や投資などの10の分野で作業部会を作ることで合意している。
     しかし、日韓が求める知的財産の保護では中国から猛反発があり、作業部会の設置は宙に浮いたままとなった。
     3ヶ国がともに成長するためにも、知的財産の保護の強化が必要であるとしながらも、中国国内には、音楽CDやおもちゃ、高級ブランド品などの海賊版があふれていて、外国企業名や商標を無断で使用するなど、国内での知的財産の保護意識が低く、しかも、中国自身もそれらを認容した方が得策でもあると考えているように思われてなりません。
     政府は中国に対し、知的財産の保護に粘り強く交渉してもらいたいものです。

    http://www.asahi.com/politics/update/0328/TKY201303280090.html 朝日新聞


  • 2013/01/01 新年おめでとうございます。

     新年おめでとうございます。
     新しい年は新しい地の秋葉原で迎えました。
     当事務所の隣りには、由緒ある柳森神社があり、事務所の発展と、皆様のご多幸を祈念してまいりました。

     巳の年は先が見える年と言われており、景気が回復し、日本経済も明るい年になるものと確信します。
     当所は知的財産の創出、保護に努力を惜しみませんので、本年も一層の御愛顧を賜りますようお願い申し上げます。


  • 2012/11/15 弊所移転のお知らせ

 秋も深くなって参りましたが、今般弊所が親しんだ渋谷から離れ、秋葉原へ移転することになりました。 11月26日より新しいオフィスにて業務を開始いたします。
 これを機会に、代表を小竹秋人に定め、新たなる体制にて知的財産全般にわたり、適切なるサービスを提供する所存でございます。
 今後ともいっそうのご支援ご愛顧を賜りますよう、お願いし申し上げます。
 なお、相模原オフィスは、今まで通り変わりなく、業務を行っております。

新事務所
 郵便番号101-0041
 東京都千代田区神田須田町2丁目25番地
  山崎須田町ビル5階
 電話番号 (03)6206-0559
 FAX番号 (03)3526-6980
 E-mail ohnuki-kotake@gol.com
※電話番号・FAX番号は変わりました

特許業務法人  
大貫小竹国際特許事務所
弁理士 小竹 秋人
弁理士 大貫 和保
弁理士 藤田 康文


  • 2012/05/31 「面白い恋人」の訴訟始まる

  • サトウの切り餅」の特許事件の判決が出て、新聞紙上を賑わしましたが、菓子の業界では「面白い恋人」の商標事件が起きております。
     事件の内容は、吉本興業の子会社である「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」(以下吉本と称する)が「みたらし味のゴーフレット」に「面白い恋人」との商標を付けて販売しています。このような行為が、石屋製菓では自社の商標「白い恋人」を侵害していると考え、吉本に商標法並びに不正競争防止法に基づいて、商品(菓子)の販売の中止並びに1億2000万円の損害賠償を求めています(新聞等からの情報をもとに作成)。


     これによると、吉本側では答弁書を提出し、請求の棄却を求めると共に、反論理由として「面白い」と「白い」とは似ていない。それから、石屋製菓の経営管理部長が『「面白い恋人」について「さすが大阪。よく考えたな」と語り、思わず噴出したとのエピソードを紹介した新聞記事を引用。「好意的にコメントしている」』など主張しています(新聞等からの情報をもとに作成)。
     私はこの事件は、第1に北海道で代表する土産菓子「白い恋人」の商標と「面白い恋人」の商標が類似するか否か。第2に、北海道を代表とする「白い恋人」の商標をパロディ商標として使用が許されるかが問題になると考えています。
     商標の類似の判断にあたり、その判断基準として、外観、称呼、観念の三つの点から類似が判断されるのを常としています。
     外観とは、視覚をもって判断するもので、吉本が販売している菓子のパッケージを見ると、上方で横方向に「面白い恋人」の文字が大きく書かれ、しかも明確に認識されます。
     私が一見したとき、不思議な感覚を得ました。どうしても「面」を除いた「白い恋人」に目が移り、「白い恋人」と読めてしまいます。これは私ばかりではないと思われます。
     人の潜在意識の内に「白い恋人」が認識されているからではないか、それは著名性の高い商標であるが由に引き起こされるものと思われます。私自身も「面白い」を「おもしろい」と読めるのに、時間がかかったこと記憶しています。
     先に「白い恋人」が目に入り、「白い恋人」と観念されてしまった後であるため、「面白い」と読むのが遅れたしだいです。
     これらのことから、字面である外観からも類似すると考える事が出来ます。
     この件は、単に字面の「面白い」と「白い」との比較では、非類似とされるかもしれませんが、上述のように考え、「面白い恋人」は「白い恋人」と類似し、侵害となるものと考えます。
     次にパロディ商標の使用が許されるものなのか、もし許されるとなると、パロディの対象となった「白い恋人」の業務上の信用が落としめられるものと懸念されます。
     吉本興業は関西における多くのお笑い芸人を集めた企業ですので、「白い恋人」の持つイメージを変化させたり、または落としたり、さらには希釈化される恐れもあると思います。それは石屋製菓にとっては大きな問題で、菓子の生存の問題に繋がる由々しい事態となります。
     しかも、パロディ商標であると思われる「面白い恋人」が1日当り8000個も売れる(2011年12月14日産経ニュースから)ことは、「白い恋人」の業務上の信用をフリーライド(只乗り)した結果ではないか、吉本側の商標の選択も良かったと思いますが、「白い恋人」の業務上の信用をフリーライドした結果、即ち「人のふんどしで相撲を取った」結果であろうと考えられるもので許されない行為ではと考えています。
     「面白い恋人」の事件は始まったばかりで、事件の推移を見定めたいと思っています。

    http://www.jiji.com/jc/zc?k=201111/2011112800783 時事ドットコム


  • 2012/02/21 製造方法を示して、特許権となった医薬品の権利範囲

  • 朝日新聞1月28日の朝刊によれば、知財高裁がプロダクト・バイ・プロセス・クレームの解釈に付いて新たなる判断がなされた、と伝えている。
     プロダクト・バイ・プロセス・クレームという形による特定が認められるのは、発明の対象となるものの構成を、製造方法と無関係に直接的に特定することが、不可能、困難、あるいは何らかの意味で不適切(例えば、不可能でも困難でもないものの、理解しにくくなる度合いが大きい場合などが考えられる。)であるときは、その物の製造方法によって物自体を特定することに、例外的に合理性が認められるがゆえである。
     今回、特許登録された医薬品(高脂血症などに使われる薬)は、ハンガリーの医薬品メーカー「テバ」が製造方法を特定して、特許を得た。この薬と同じ薬を製造している協和発酵キリンを相手取って、侵害の差し止め等を求めたが、裁判所は請求を退けた一審を支持し、テバ社の控訴を棄却した。
     裁判長は、テバ社が特許出願の際、対象の薬を構造や特性から特定することが可能であるのに、あえて製造方法の特許とした場合に、特許の範囲は、その製造方法で製造された物に限られると判断された。
     即ち、判決は「製造限定説」を採用しつつ、例外的に「物質同一説」を認める余地を残した判断で、権利の範囲の解釈に一定の方向性を与えた重要な案件であった。

    http://www.jiji.com/jc/zc?k=201201/2012012700672 時事ドットコム

 


  • 2011/07/14 商号(屋号)の選択と商標との関係

  •  現在商号は、同一番地に同一の名称がなければ登記する制度となっていますことから、自由に商号の選択ができます。従いまして、使用されている名称も登録されることになり、このため、大きな問題が発生することになります。
     それは、他人の商標権がある名称を商号として使用した場合です。
     一応商号登記上は、同一番地になければ、認められますので、他人の商標登録と同じ名称でも登記されます。商号は、商人の名称でありますことから、商品や役務の名称とは異なり、並存します。
     しかし、重要なことは、商号の使用の方法によっては、商標権の使用とクロス(重複)してしまいます。例えば、商号を店舗の看板や包装紙に使用したとしますと、商標権の使用の範囲に入り、権利を侵害することが起こります。商標権は、一国一権利で、日本国中に及びますので、商号を選択するときに、商標権の調査をし、同一の名称があるかを確認し、あれば他の名称を選択すること、そして商標権の取得する手続をし、商標権を確保をしておくことが重要です。
     今回、懸念されたような判決が出されたことをお知らせいたします。

     「モンシュシュ」という名のチョコレートを販売している老舗洋菓子メーカー「ゴンチャロフ製菓」(神戸市灘区)が「商標権を侵害された」として、人気のロールケーキ「堂島ロール」の販売元「モンシュシュ」(大阪市北区)に対し、名称使用の差し止めと損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、大阪地裁であった。山田陽三裁判長は商標権の侵害を認め、包装紙や看板、ウェブ広告などで標章使用を禁止するとともに、約3500万円を支払うようモ社に命じた。
     判決によると、モンシュシュは「私のお気に入り」を意味する仏語。ゴ社は昭和56年に「モンシュシュ」を商標登録し、この名前を付けたチョコレートを販売していた。一方のモ社は平成19年に「モンシュシュ」に商号を変更し、店舗の看板や包装紙などに使用していた。


  • 2011/06/21 中国進出企業の中国特許に御注意

  • 2011年6月9日の朝日新聞によれば、中国において、日本企業が中国企業から知的財産権に基づいて訴えられるケースが増加してきていると伝えている。
     中国の知財の専門の弁護士によれば、「今日の中国企業は技術的な実力をつけており、きっちりとした知財対策をとる必要がある。」と語っています。2009年に外国人が原告か被告になった知財訴訟は1361件で急増している。
     中国最高人民法院(最高裁)は、2009年に、発電所の排煙脱硫システムについて、中国企業が持つ特許権を侵害したとして訴えられた日本企業と台湾の電力会社に6億円の支払いを命じた判決があった。
    「日本では、特許侵害に当らない。」と考える専門家は多いが、特許権は国別に独立した存在であって、解釈も当然ながら、国により異なることがあり、これを「カントリーリスク」と呼んでいる。
     この「カントリーリスク」を避けるために、中国の特許を調査したり、また貴社の販売する製品を特許出願しておくことが必要かと思います。
     当所では、中国の特許出願を多数扱っていますので、ご相談下さい。


  • 2011/06/21 初の地域ブランドの争い

  • 5月17日発行の読売新聞によりますと、「博多帯」という商品名は「博多織」の商標権を侵害しているとして、博多織工業組合が博多帯を販売する「日本和装ホールディングス」などを相手取り、販売の差し止めや1億5000万円の損害賠償を求めて福岡地裁に訴えを起こしたと伝えている。
    訴状によると、博多織は博多商人が中国・宋から持ち帰った唐織から始まりとされ、細い縦糸と太い横糸を強く打ち込み、縦糸を浮かせる柄を織り出すのが特徴という。
    組合は1959年に設立され、博多織を製造・販売する47業者が加盟している。2007年3月、「地域ブランド」として知られる商品を保護する制度「地域団体商標」として登録された。
    「地域ブランド」の争としては、始めて訴訟の場に出され、裁判所の判断が注目される。
    「日本和装ホールディングス」は、「博多帯」との名称を使用しており、登録商標と一字違いの同一でない商標である。 

    http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20110517-OYS1T00188.htm 読売新聞

 


2011/03/01 
  • B級グルメと知的財産権



  • 近年町興しの一つとして、地域ブランドの立ち上げが叫ばれ、各地域で努力されていることを、伝え聞いています。
     地域ブランドとは、地域が独自に持つ歴史や文化、自然、産業、生活、人の地域資産を独自の価値へ結び付けることで、「買いたい」「訪れたい」「交流したい」「住みたい」を誘発する街・地域の持続的発展に寄与する地域の愛着の創造(地域ブランドマネジメント・有斐閣)にあると定義されています。
     難しい定義を述べましたが、特産品の一つとして、例えば「B球グルメ」を取り上げたいと思います。
     私が住んでいる神奈川県において、昨年の9月に、厚木市でB級ご当地グルメの祭典「B−1グランプリin厚木」が開催され、盛況であった。

     ご当地グルメとは、
    1、その地域だけで昔から親しまれ、全国的に知られていなかったもの。
    2、新たに開発したものに分けられる。

    前者は市民グループが再発見し、食にまつわる文化や伝統、いわれが詰まっている。後者は商工関係者等が時間をかけ、施工錯誤を繰り返した人々の創意工夫が染み込んでいる。このようなご当地グルメに、それを利用し、盗用される懸念が生じていることが、毎日新聞(2010年12月23日地方版)に掲載されている。
     厚木では、「厚木シロコロ・ホルモン」が著名で、大変に美味であることから、「ご当地グルメ競争に大手メーカーの参入の動きを見せることも。食材は地元産より安価なものが使われ、地産地消にはつながらない。(中略)さらに驚いたのは、便乗商法をもくろむ業者がグランプリの結果を手ぐすね引いて待っていること。」と地元の方が大変に心配しているとの記事となっている。
     地域ブランドを守るためには、地元の商人が結束して組合を作り、@販売地域の確定、A組合証の表示、B使用文字のデザインの特定、C当然ながら商標登録などブランドの管理の実施するなどが重要であり、もし組合以外の者の使用には、登録商標の侵害の主張、または不正競争防止法第2条の「不正競争行為」として、使用の中止、それから営業上の利益を害された場合は損害賠償の請求など地域ブランドを守ることが重要です。
     地域ブランドは、その性質から大変に模倣されやすいので、前述の法的な手段ばかりでなく、あらゆる機会を利用してご当地グルメを守り育てていくことが大事であると考えます。 




2010/11/04
  •  キャシーはミッフィーの模倣について

    • 裁判所の判断出る

      商品(例えば人形)のデザインの保護は、著作権法、意匠法、不正競争防止法により行なわれます。
      そして、著作権法では、保護される対象の著作物を、「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう」と定義しています。
      即ち、例えば人形の「ハローキテイ」は著作物として著作権法で保護されています。また前述の意匠法においても、不正競争防止法においても保護されています。
      平成22年11月4日の読売新聞の夕刊によりますと、オランダの裁判所がサンリオのウサギの「キャシー」がオランダの絵本作家のディックブルーナ氏が生んだウサギの「ミッフィー」を模倣し、著作権を侵害しているとして、同国など欧州3ケ国でのキャシー関連製品の生産・販売停止を命じたとの記事が載っています。
      裁判所は「キャシーはミッフィーにあまりにも似すぎている。」と指摘しています。
      模倣か否かの判断は、「ミッフィー」の持つ創作的(特徴的)な部分が「キャシー」にあるか否か、かもし出される雰囲気が共通か否か、また誰でも使用できる公知公用のうさぎのデザイン等から、その保護の境界が定められて行なわれます。
      日本では、古くは鳥獣戯画、月にうさぎが住むなど、うさぎとは慣れ親しんでいることから、うさぎのキャラクターの判断基準が欧州と異なることもあるのかと思ったりしていますが、世界に販売する商品ではカントリーリスクもあることを考えておかなければと考えます。

      http://www.asahi.com/international/update/1103/TKY201011030245.html - asahi.com

 


2010/10/31

  •  米、遺伝子特許認めずについて

    • 10月31日の朝日新聞の朝刊によりますと、興味深い記事が掲載されていましたので、御紹介します。
      「米、遺伝子特許認めず」との見出しが載せられ、米政府の公式の見解が、乳がんに関係する遺伝子と関連特許を巡る訴訟で、裁判所に提出された書面から明らかになりました。
      その内容の概略は、「組み換えれていないDNAは自然の産物」として特許対象ではないとし、それらの遺伝子を分離することも、発明にならないとしたことです。
      米国の特許法では、「発見」も有用性があれば特許の対称になるとのことでしたが、これを遺伝子分野では、修正したものと思われます。
      遺伝子の特許を広範囲で認める従来の政策は、高額なライセンス料など医薬品やバイオ技術の研究開発を阻害することも懸念されてきたが、今回の米国政府の政策が変更されると、自由な研究開発が加速されそうだと政府の考えが示されています。
      しかし、遺伝子特許を多く持つバイオ企業では、企業の知的財産価値の低下を招くことから、日本の企業も含めて今後の戦略の見直しにつながるのではと、記事は結んでいます。

      http://www.asahi.com/health/news/TKY201010300374.html - asahi.com



2010/10/26

  • 審判(特に不使用取消)に提出する使用証明の偽造について

    •  商標権は先願登録制度ですので、同一の商標は先に出願した人が登録されます。しかも、権利の範囲は指定する商品により定められています。
      ちなみに、指定する商品は大きな概念により、選択されるために、権利者が使用する商品、例えばアイロン、ホットプレートの名称としては使用しているが、音響機器としては使用されていないことも多い。
      しかし、後から同一の商標を権利者が使用していない商品(例えば音響機器)に使用するため、商標登録出願したとしても、既登録商標と類似するために、登録が拒絶されます。
      商標権は、使用されることが前提で、使用されていない商標を保護する制度ではありませんので、そのため、使用されていない商標を取消できる「不使用取消審判」を定めています。
      権利者は、不使用取消審判の請求があれば、現在使用している事実を証明しなければなりません。
      今回の使用証明についての裁判所の判断があり、それに基づいて、警視庁が詐欺事件として摘発した事件が2010年10月6日発行の読売新聞の夕刊に掲載されました。
      この新聞によれば、権利者が「SURE/シュア」の商標を音響機器の使用について、使用実績を偽ったウソの納品書を特許庁に提出したことが、審判時には、分からなかったが、不服審判の知財高裁時に偽造が発覚し、詐欺事件として摘発された。
      当然ながら、この問題とされる商標の音響機器の部分は取消されることになった。
        不使用取消審判の答弁時に提出される使用事実の証明は、審決の判断に大きく左右するものであるから、虚偽の書類を提出することなど、言語道断であり、この事件を他山の石として、代理人たる者も証拠の提出に慎重を期さなければと思いました。

       

      http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010100601000350.html - 47news





2010/05
  • 知財版〔必敗の本質〕
    •   知財立国をめざす日本の知財戦略を改めさせる、一読に値する本「国際標準化と事業戦略」(著者小川紘一)が出版された。
        この筆者によれば、日本が開発した「液晶パネル、DVD、カーナビ、太陽光発電パネル」など日本が生んだ戦略商品が、世界的普及期に入ると判で押したように、日本製品が急落する「必敗の法則性」が現れると論じている。
        この「必敗の法則性」が「何なのか」が示唆されている「知財版 必敗の本質」の記事が朝日新聞5月17日の夕刊に掲載された(川戸和史)
       日本の特許の出版件数は世界一で、我々弁理士もその一翼を担っているが、この本に記載される通り、「特許を増し、国際標準を握れば儲かる」と信じていたふしがある。
        しかし、現代では、国際標準を握っても、必ずしも儲かる立場とはならない。
        筆者は契約と特許で秘中の秘とする技術に技術的独占分野を作り、外側の応用・付属品の分野は徹底的に開放し、同業者を増加させる。そして、その境界に国際標準を使う。
       結果、瞬く間に国際分業が起こり、安価な製品が世界的にあふれる一方、独占技術の使用料なり、その中核となる独占技術商品を介して巨額利益が転がり込む。この利益を再投資して技術的優位を続ける限り、優位性が保たれる。
        日本では、技術に勝てば、儲かると信じていた。しかし、知財で勝つためには、技術の開放と、中核部分の技術の確保の両面の戦略が必要であると筆者は論じている。


      http://www.amazon.co.jp/gp/product/4561265252/ref=oss_product - 国際標準化と事業戦略―日本型イノベーションとしての標準化ビジネスモデル


2010/04
  • ちまたの話題

    • エチオピア連邦民主共和国の出願であるコーヒー、コーヒー豆の商標について、22年3月30日付の毎日新聞朝刊によりますと、「知財高裁は特許庁が無効とした審決を取消した。」と報じた。
       その商標とは、コーヒー又はコーヒー豆を指定して、「SIDAMO」「YIRGACHEFFE」と欧米文字で表示したもので、エチオピアの原産地名であるが、平成18年5月26日に登録となっている。
       全日本コーヒー協会は、この商標が原産地名であるから、商標法第3条1項3号に該当するものとし、商標登録の無効の審判請求を出し、特許庁は請求人の主張を決め、商標の登録の無効の審決をした。
       出願人は、この無効の審決に対し、審決の取消訴訟を提起して、争っていた。
       商標法によれば、商品の原産地は登録しない事由となっていて、現に指定商品の産地として知らされている地名ばかりでなく、必ずしも指定商品が生産されていない場合であっても、何かの理由により、需要者に生産されているであろうと認識される地名も含まれるとしている。
       判決理由では、「取引業者や消費者が、この二つの商標は高品質のコーヒー豆やコーヒーを指す銘柄として認識しており、識別性を有する商標として認められる。」として、無効審決を取消した。
       商標法第3条2項には、商品の産地名であっても、その商標が使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることが認識できるものについては、同項の規定にかかわらず、商標登録を受けることができるようになっています。
       判決はこのような点も考慮されたものと思われます。


      http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100330k0000m040073000c.html - 毎日.jp





2010/03
  • ちまたの話題

    • 商標権の価格について 先日、東京都が所有する商標権をインターネット上の公売オークションで公売したら、2550万円で落札されたとの記事(朝日新聞 平成22年3月9日朝刊)が載った。
      その商標とは、「着メロ\チャクメロ」という文字商標で2件が有り、一つが1600万円、他の一つが950万円で、大阪のゲームソフトメーカーが双方とも取得した。
      この件で気になったのは、譲渡価格と、商標権の利用についてである。前者では、商標権の価格決定とどのような基準から導き出したのか。東京都では、見積価格を200万円程と考えていたようであったが、落札した会社は「使用料の有料化は考えていないが、権利を持つことで企業価値向上につながる。」とのコメントしたと新聞に記載されている。価格については、一般的基準はないが、商標権の取得に要した経費、商標権の著名性をあげるための宣伝費、商標の使用実績、その他目的などを参酌して決めています。
      次に商標権の利用は、当然に行なわれるべきで、自社での使用のみならず、使用企業への「着メロ」の商標権者の表示のお願い、さらに進んで使用料の直接的又は間接的徴集することになるのでは。
      商標権は、自他役務の識別性が確保されていなければなりません。即ち、商標が「ユーザに浸透しており」との譲受会社の社長様の話から、普通名称なり慣用商標化が進んでいると見られると、由々しき問題となります。
      即ち、商標権の主張が出来なくなったりして争いの種となってしまいます。その場合には、使用料の徴集が難しくなったりする場合もありますので、商標権者は「着メロ\チャクメロ」が登録商標であることを周知徹底させ、普通名称化の阻止を図る必要があります。

      http://www.asahi.com/digital/mobile/TKY201003080454.html - asahi.com




2009/11
  • ちまたの話題

    •   日本経済新聞(11月17日夕刊)によれば、2008年の研究開発(R&D)投資額でトヨタ自動車が世界一となったことが欧州連合(EU)の欧州委員会の調査で明らかになった。
        トヨタ自動車の投資額が約1兆200億円であった。ホンダも11位に入るなど上位50社では日本企業が13社を占め2007年よりも4社増加した。世界的な景気後退下でも将来の収益力強化に備える日本企業のR&D投資意欲は底堅いと評論している。
        また、新興国企業の投資増も目立ち、中国企業のR&D投資額は前年比40%増、インドは27.3%増となっている。
        しかし、2009年度で、日本の特許出願の件数は、かなり減少している所を見ると、昨年の統計より今年度のR&D投資額が減少しているものと思われます。
      「R&D投資は危機脱出の最良の戦略」と言われますことから、企業のR&D投資の拡大を望むものです。

      http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091117AT2M1604517112009.html - NIKKEI NET





2009/10
  • 特許行政
    • 東京都中小企業振興公社では、知的財産関連の費用を助成しています。その内訳は、外国特許出願費用助成、外国意匠、商標出願費用助成、外国侵害調査費用助成、開発戦略策定支援助成です。

      助成を希望する方は、「公募のご案内」を読み、必要書類を添えて、前記した所に直接持参することになっています。

      http://www.tokyo-kosha.or.jp/chizai - 東京都知的財産総合センター

  • ちまたの話題

    •  10月7日の毎日新聞の夕刊によりますと、「特許侵害でトヨタ調査」とあり、その内容は「米国国際貿易委員会(ITC)は6日、「トヨタのハイブリッド車が特許を侵害している」との米国企業からの訴えを受けて、トヨタ自動車等に対象に特許侵害の有無についての調査を開始する、と発表した。米国企業側はハイブリッド車の輸入、販売の差し止めを求めており、ITCの調査結果次第では、米国市場でのトヨタ車の販売に大きな影響が及ぶ恐れもある。
       訴えているのはハイブリッド技術を扱うペイス社(フロリダ州)。トヨタが同社の特許を侵害しており、「関税法違反にあたる」と主張している。
       トヨタは、「ハイブリッド技術に関しては多数の特許を持っており、どのような訴えでも対抗できると確信している」
       との声明を発表している。
       米国の企業との特許戦争は多数起きていますが、忘れてならないのは、ミノルタのカメラのオートホーカス特許紛争で、始まったころには、日本のメーカーは、この特許を侵害していないとする考えが多数であった。しかし、戦には、カントリーリスクも考えておかなければならず、前記オートホーカスの特許では、特許侵害の判断がおり、ミノルタでは165億円を支払い、他の日本のカメラメーカーも50〜60億を支払ったように記憶しております。
       トヨタでは、充分な対応を望み、特許戦争に勝訴してもらいたいです。

      http://mainichi.jp/select/biz/news/20091007k0000e020012000c.html - 毎日.jp

    •  日本の初の無人宇宙輸送機(HTV)が9月18日の午前に、国際宇宙ステーションへのドッキングに成功した。日本は自前の輸送手段の獲得、将来の友人宇宙開発を視野に入れた技術実証も狙う。とする9月18日の日本経済新聞夕刊に掲載されました。
       数日後のテレビで国際宇宙ステーションとHTVのドッキングの状況が映し出された。HTVは徐々に近づき、漆黒の宇宙に金色に光を放つ光景は、神々しくもあった。ついに日本も宇宙旅行が実現のものに近づいてきているのを実感しました。
       日本の技術って、すばらしいと思うと同時に、技術開発は、宇宙にあることを実感しました。

      http://www.jaxa.jp/projects/rockets/htv/index_j.html - JAXA(宇宙航空研究開発機構)




2009/08
  • 特許行政
    • 平成21年7月14日付で特許庁長官が細野哲弘様に変わりました。

    • パテントコンテスト、デザインパテントコンテストの募集が始まりました。高校部門、高専部門及び大学部門の3部門に分けて実施されます。応募締切は平成21年9月18日までです。
      応募書類(発明についての説明)の中から審査、選考された優れた発明は、表彰されると共に、特許出願書類の作成から、特許権を取得するまで、日本弁理士会によるアドバイスを受けることができます。また、特許出願料や審査請求料は無料となり、さらに特許になると特許料(第1〜3年分)も無料となります。このように、ほとんど費用がかからず特許権を取得できますので、学生の皆様、発明を抱えていましたら、この機会に是非ご応募下さい。
      具体的な応募内容は、独立行政法人 工業所有権情報・研修館のホームページをご参照下さい。

      http://www.inpit.go.jp/jinzai/contest/ - パテントコンテスト
      http://www.inpit.go.jp/jinzai/contest_design/21_design_contest.html - デザインパテントコンテスト

  • ちまたの話題

    • 中国がIT(情報技術)製品の技術情報をメーカーに強制開示させる制度を導入する方針について、中国政府は2010年5月から適用を宣言しており、知的財産の流出の危険性が高まっています。
      家電製品には、マイクロコンピュータが組込まれて、いろいろ制御がなされています。制御は制御プログラムとして搭載され、このソフトの優劣により、日本製品が中国製品よりも優位性を保っています。
      ソフトは、外部からはなかなか検知しにくい利点を持つ反面、一度内容が開示されてしまえば、簡単にコピーできるきわめて脆弱な性質を持っています。
      日本製品の優位性を保持する最後の砦であるソフトの開示は、日本製品の優位性を落としめるものであり、断固として受け入れるべきでないと考えます。政府にも腰をすえて、交渉をお願いしたいものです。
      このような内容の新聞記事として、日本経済新聞2009年8月10日に詳しく書かれています。

      http://it.nikkei.co.jp/business/news/busi_gyoukai.aspx?n=AT2M2902R%2029042009 - NIKKEI NET

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